物理のノート
電子工作
非(無)安定マルチバイブレータ
(バイポーラ)トランジスタ 2SC1815L-Yを用いたアナログ回路
終息することなく(非, または無安定で), 発振し続ける電子回路である. 発振する回路上の信号をLEDで拾う.
電源電圧は3V(単4電池×2本).
点滅回数を目視で数えると, $21$秒間で$98$回(くらい). すなわち, $1$秒間につき$4.666$回. ということでおよそ$4.7$Hz(周期は, $0.21$秒)である.
この回路をもとに、オープンソースの回路シミュレーター「LTspice」で
回路図を作成した. 回路図に記されたバイポーラトランジスタやコンデンサ(キャパシタ)などは, 類似の仕様を持つコンポーネントに置き換えている(LTspiceのコンポーネントに2SC1815が見当たらなく, 同等の仕様を有するトランジスタ2SC2421Kに置き換えた).
この回路図をベースにシミュレーションを行い, 計算された3カ所の電圧について
グラフを表示した. シミュレーション結果は, 実物回路における計測結果とは異なる. シミュレーション結果から得られた周期は, $x$軸に表示された電圧の波形から$0.45$秒くらいと読み取れる.
ただ, 点滅(チカチカ)の頻度が多く, 慌ただしく感じる. もう少しゆったりと変化させるために, 次のような変更を回路に施した.
- 非安定マルチバイブレータの出力信号が2つの青色LEDに入力される手前に, ディレイ回路をそれぞれ追加して, 点滅の立ち上がりを緩やかにする(非安定マルチバイブレータの両翼にディレイ回路を加えて, 発振する信号波形を拾い, 波形を調整する).
- 青色LEDの配置が変わっても非安定マルチバイブレータが発振するように, 抵抗(R3, R4)をそれぞれ$21K \Omega$から$10K \Omega$に変更.
電源電圧は同じく3V.
周波数は, $21$秒間に$28$回ということで, 約$1.3$Hzに減少し, 点滅の間隔が少し伸びた.
この回路の
回路図および, シミュレーション結果から得られた
3カ所の電圧を示したグラフを記す.シミュレーション結果で得られた周期は, 電圧の波形から約$0.8$秒($1.25$Hz)と読み取れる.
さらに, 圧電サウンダを追加. 「車のウィンカー」のように, 発振時に「カチカチ」という音が鳴る仕組みにした.
使用パーツ
圧電サウンダ: IchigoJam U 付属品
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