物理のノート
シュレーディンガー方程式(微視的・力学的エネルギー保存則)>三次元の空間と時間>極座標(球面座標)
三次元空間における波動方程式(波動関数)の記述方法
領域内に波源がない場合
極座標における波動方程式の一般解
アンテナと無線通信(巨視的)で触れた, 三次元空間(極座標,球面座標)における波動関数の一般解を得る際に導出した
陪ルジャンドル方程式(associated Legendre equation)から始める.
巨視的レベルでは,極座標成分で表したスカラー波動方程式$\psi(r,\theta,\phi)$の一般解は次のような形式で表された.
\begin{equation}
\psi=R(r)P(\theta)\Phi(\phi)=RP\Phi
\end{equation}
$P(\theta)$の一般解を導出するため,陪ルジャンドル方程式に変形するところまでは,同様のアプローチで進められる.
[>>>陪ルジャンドル方程式]
\begin{equation}
\frac{1}{\sin\theta}\frac{d}{d\theta}\left(\sin\theta\frac{d P}{d\theta}\right)+\left(k_r^2-\frac{m^2}{\sin^2\theta} \right)P=0.
\end{equation}
その一般解は, 既出のように次のように表された.
\begin{equation}
P(\theta)=B_3P_{n}^{m}(\cos\theta)+B_4Q_{n}^{m}(\cos\theta).
\end{equation}
なお, $P_{n}^{m}(\cos\theta)$,$Q_{n}^{m}(\cos\theta)$はそれぞれ第1種, 第2種の陪ルジャンドル関数(associated Legendre function)を示す.
ここで, $k_r^2=k \geq 0$を, $\pmb L^2$($\pmb L$は角運動量演算子)の固有値と呼び, すでに説明した通り$k=n(n+1)$で表される.
また, $m$は,$\pmb L$の$z$成分$L_z$の固有値としている.
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